好み

昔のバイト先で、昼休みにひとりで過ごす人が私の他にもう一人いました。
「あなたも一人が好きなのね。」と話しかけられて
「はい、そうなんです。」と答えて以来、
たまにベンチに並んで話したけど本当に居心地がいい人だった。

たまには全員で昼食をという日、一人が「僕、一年に100本ぐらい映画観るんですよ。」と言ったらその人が
「私も映画好き！「釣りバカ日誌」欠かさず観てる！」と答えて本当に驚きました。
釣りバカ日誌が好きな事に良いも悪いも無いけれど
その人と釣りバカがあまりに遠い印象で、ちょっとカッコいいとさえ思いました。
日が経つに従い、釣りバカ好きでもない私と、その人が一緒に釣りバカを観に行く想像までしたけど
互いに連絡先を言うも聞きもせず、そのまま別れました。
人の好みは大体私の想像を超えていて、良いです。

釣りバカ日誌シリーズが上映終了と聞いた時
「あの人は残念がっているのかな。」とほわーんと思った事を思い出します。